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2015/09/01

【コラム】なぜ英語が”話せない”のか-見落としがちなポイント-

こんにちは、八楽の佐藤です。

ある人が、「中学、高校と6年間も英語を勉強したし、TOEICである程度の点数も持っているのに、英会話があまりできない」と言ったとしましょう。
あなたならどんなアドバイスをしますか?


なぜ英語が話せないのか

英語が「話せない」にも色々な原因が考えられます。今回は、「スピーキング」にしぼって、あまり普段意識されないのではと思われる「話せない理由」についてお話します。

なぜ英語が話せないのか?—理由の一つは、筋肉だと思います。個人的な感覚や友人らの意見を総合して考えると、日本語と英語とでは、使用する筋肉が異なります。普段あまり体を鍛えていない人がいきなりハードル走をしても、鍛えている人に比べて良い結果が出ないことと同じで、「英語の発音に必要な筋肉」は、急に使おうと思っても使えるものではないのだと思います。

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例を挙げてみます。日本語には「らりるれろ」という発音が存在しますが、いくらカタカナで置き換えられることが多いからといって、「らりるれろ」の時に使う筋肉でr(アール)やl(エル)の発音をしても伝わりにくいです。文字にするとわかりやすいかもしれませんが、これは例えば会話の中で”Really?(それ本当?)”と言いたかったのに、それが「らりるれろ」の筋肉を使った発音になってしまい、”りaりy?”のように聞こえ、伝わりにくい、ということ。このケースではrとlとの区別もついていないので、さらに伝わりづらいと思われます。「らりるれろ」というのはどうやら特殊な発音のようで、日本語以外を母語とする方がこれを完璧に発音するのは非常に難しいのだそう。その裏返しで、日本語話者がrとlとの区別がハッキリした発音をするのが難しいようです。日本語を母語とする友人の中には、このrやlの発音練習をして首周辺の筋肉が痛くなった、という方もいます。

これは日英に限った話ではありません。例えばスウェーデン語で亀を”sköldpadda”と言いますが、私はこれを未だに正しく発音できないでいます。sköldpaddaの発音を確認してみるとわかるかと思うのですが、この単語の中に含まれている”skö”の部分の発音が難しい。スウェーデン語で”k”は大抵”シェ”のような発音になるはずなので(個人的な経験上)、そこもトリッキー。

少し話がずれましたが、この「筋肉の違い」という視点がある程度考慮に足るものだとすると、英語に必要な筋肉で話し慣れれば、スピーキングが少し上手くなるんじゃないかなぁと、いうことになります。映画のセリフや音楽を英語で真似する学習法がありますが(個人的にもとてもおすすめです)、これの効果も、ある程度は筋肉で説明できそうですね。ちなみにこの方法を試すときの個人的なおすすめは、映画では「ホーム・アローン」(どのバージョンでも)、音楽ではBackstreet Boysやメイレイの曲です。比較的聞き取りやすいのではと思います。


今回はスピーキング・発音にしぼってお話しましたが、「英語が話せない」には他にも様々な側面があると思います。次回以降、また少しずつみていけたらなと思っています。