越境ECの多言語化に欠かせないツール
株式会社まんだらけ
唯一無二の古書取り扱い店
コレクター向けの商品を取り扱う全国11箇所の実店舗とECサイトを展開する株式会社まんだらけ。ありとあらゆる玄人好みのグッズ類が集まる品揃えと質の高い販売サービスが有名で、マニアからも「まんだらけにない物はない」とも言われている。近年では海外からの注目度も高まり、越境ECや自主開催のネットオークションの人気に、一層の火が付いている。
毎日2,000以上追加される商品翻訳
「クールジャパン」の流れの中、まんだらけ様のサイトを訪れる海外ユーザーは日に日に増えていました。
急増する海外ユーザーを見過ごすことは大きな収益機会を失うことにつながる一方、この状況を 改善するような適切な翻訳ソリューションを見つけることもできずにいました。 なぜなら、まんだらけ様の取り扱う商品には一品ものが多く含まれるため、機械翻訳ではうまく 情報が伝えられず、一方で膨大な品数を取り扱うため、毎日2,000以上追加される商品の翻訳を いちいち翻訳者に依頼するような形ではコストがかかり過ぎてしまうためです。
越境EC多言語化にかけるコストと時間を減らしたい
「15年ほど前から海外のお客様向けにECサイトで商品を販売していました。最初は英語、次にフランス語といった様に対応言語数を増やしていきました。しかし商品件数が増えるにつれて多言語化に割く時間とコストが増え、商品情報を全て翻訳することができなくなってしまいました。結果的に商品のタイトルだけは英語だけど中身の情報は日本語のまま、といった状況がしばらく続いていました。日本のアニメグッズやコミックの海外ニーズは高まる一方なのに、商品情報を翻訳できないのは勿体無い。どうやったら時間とコストをかけずに多言語化していくかがしばらくの間、課題となっていました。」
「機械+人間でスピーディーに翻訳」
「機械+人間でスピーディーに翻訳」
毎日追加・更新される商品情報をAPIを利用して、まんだらけ様用にカスタマイズしたヤラクゼンの翻訳エンジンに送り、機械翻訳の翻訳結果をまんだらけ様のサイトに戻す仕組みを構築しました。
そして、機械翻訳で得られた結果を外国語が得意な複数の社員が空き時間ごとに翻訳をするフローにすることで、下記3つを実現しました。
(1) 多言語サイトへの、追加された商品情報のスピーディーな反映
(2) 機械翻訳と人間による翻訳を組み合わせることで得られたコストと翻訳品質のバランス
(3) 翻訳結果をフレーズとして蓄積していくことによる独自翻訳エンジンの品質向上
ランニングコストとセキュリティーが決め手
「ネイティブのお客様に訴求できる文章をスピーディーに作成するにあたり、まずはGoogleやWeblioなどの機械翻訳を試しましたが翻訳精度はイマイチでした。そこで翻訳サービスの展示会にも足を運びましたが、その当時ではアニメやキャラものの固有名詞の翻訳サービスはありませんでした。例えば「手塚治虫」というワードすらも機械翻訳に反映されないような状態だったのです。そんな時にヤラクゼンと出会いました。ユーザがフレーズや用語を登録していくことで、機械翻訳に学習機能があるという点に魅力を感じ導入をしました。ECサイト用に機能面でのカスタマイズも柔軟に対応してもらえるのにも関わらず、ランニングコストも他のサービスと比べると安価で、その上使いやすい。顧客情報を取り扱うのでセキュリティー面も考慮すると課題に対してベストなソリューションでした。」
海外の売上高が15%から40%に
「実際の現場では翻訳チームがヤラクゼンのカンパニープランを利用していますが、機械翻訳の性能が良いので翻訳チーム以外の人も使うことがあります。一度に大勢が利用できる仕組みも使いやすい点の一つですし、使う人数が多ければ多いほど翻訳業務の効率化が加速度的に進みます。こうしてヤラクゼンを利用するうちに全体の売上高における海外比率が導入前は15%だったのに対し、導入後は40%まで上がりました。やはり現地の言葉に翻訳することによって検索結果にも反映されますし、直接的に購買率アップに繋がるのです。年6回開催しているネットオークション内の商品情報もヤラクゼンで翻訳をしており、毎回国内外から大きな反響があります。」
ヤラクゼンをカスタマーサポートにも応用
「ここ5、6年で欧米圏でのニーズを後追いする形で東南アジアでの注文が増えており、特にタイではアメリカより注文数が多い月があります。今後は現地での市場規模に応じてECサイトの言語数を増やしていこうと考えています。また、意外と中国語圏では英文サイトの拒否反応が強いので、加速する機械翻訳の学習効果を利用してより精度を高めていこうと思っています。た現在は多言語のカスタマーサポートは基本的に各店舗で行なっていますが、問い合わせの定型フレーズを登録していくことで簡易化していく予定です。同時に顧客情報等のデータも蓄積していき、海外のお客様にストレスを与えない顧客管理を実現したいですね。」