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2015/04/02

【コラム】グローバリゼーションは、翻訳者にとって損?得?

みなさん、こんにちは。八楽の森谷です。

少し先のお話ですが、八楽は、5/13-15に開催されるJapan IT Weekに出展いたします!!
八楽の翻訳ソリューションに少しでもご興味がおありの方は、お気軽に足をお運びください。

さて、それはさておき本日のテーマは「翻訳者とグローバリゼーション」です。
ITの発展により翻訳者が享受した2つの「いいこと」と被った3つの「いまいちなこと」について述べられています。

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翻訳者とグローバリゼーション

 

私たちはグローバル化の時代に生きています。
グローバル化という用語は普通、世界中の経済、政治、文化に関するシステムの統合のことを指します。
どこに住んでいようと、お互いがより結束を感じ、情報と経済の流れがより自由になり、世界のある場所で生み出されたモノやサービスが他のどの地域でも利用できるようになりました。

翻訳者という職業はグローバル化の中、大きく変化しました。
距離と国境が消去されたものの、多言語主義は依然存在し続けます。翻訳という仕事はもはや、国際コミュニケーションの一部となっており、その発展は近年とても早くなっています。
一方、翻訳業界には今までにない新たな問題が出てきています。翻訳者として働いた経験のない人々が、国際的な翻訳サービスの分野に次々参入してきている、という問題です。
ワールド·ワイド·ウェブの基礎となった「国際コミュニケーション」と「自由な情報の交換」という現代のスキームに、おそらく最も有機的に適合している職業が翻訳と言えるかもしれません。

インターネットの出現で翻訳をめぐる状況は劇的に変化しました。翻訳者は自分自身を全世界へ開いたのです。
それは、情報がどこでも取得可能であるということだけでなく、最も重要なこととして、彼らが自分のサービスを自分で提示し、注文を受ける機会が発生するようになったということです。グローバル化によって、会社勤めの翻訳者は特に影響を受けず、彼らの活動も変化がなかったのですが、フリーランス翻訳者は世界規模で自分のサービスを提供し、自分の専門分野で活動する機会を得ました。
グローバル化は、翻訳市場の拡大、潜在的な顧客数の2つの観点で、翻訳者にとってポジティブな要因となりました。市場全体において、フリーランス翻訳者の役割が支配的になっています。

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今度は、翻訳者がグローバル化によって被る被害に注目してみましょう。
インターネットの特徴は、その高い匿名性にあります。この特徴を利用して、インターネット上で、お金などを稼ぐためだけに様々なサービスを提供する多くの詐欺師や不誠実な人たちが現れました。
翻訳の分野も例外ではありません。翻訳者として働いたことのない何千もの人が突然、自分が翻訳をできると思い込み、インターネットを通してサービスの提供を始めました。彼ら彼女らの翻訳の質やレベルを想像するのは簡単です。匿名の状態であれば、だれが専門的な翻訳者であるかを特定するのが難しいのです。
つまり、適切な技能をもつ翻訳者も「あらぬ疑い」をかけられるようになってしまったのです。

インターネットでの翻訳サービスにおけるネガティブな影響の2つ目は、たびたび起こる支払い問題です。
顧客が前払いに抵抗があるのは理解できます。顧客の立場で考えると、会ったこともない見知らぬ人間に、まだ提供されていない仕事に対する報酬を送金しても、翻訳もされずお金だけ失うという危険があるのです。
逆に、翻訳家も、仕事をした後で報酬を受け取るということに同意してしまうと、翻訳をして成果物を顧客に送っても報酬を支払ってもらえない危険があります。現在、世界市場において、翻訳者を最も危険にさらす出来事は、注文後に支払うという習慣が普及し始めたことです。不履行者の「ブラックリスト」さえすでに存在しています。

そして最後に、インターネットの出現によって翻訳ツールを用いたいわゆる機械翻訳が絶大な人気を得ました。これは非常に自然なことです。インターネット利用者は訪れたウェブサイトを理解したいと思います。訪れたのが海外のウェブサイトの場合、翻訳は必須です。しかし、その全てを翻訳者に依頼するというわけにもいきません。
機械翻訳が翻訳者に完全に取って代わるということではないのです。
翻訳者の必要性は今後も消えません。
しかし、機械翻訳が質の低い翻訳者を淘汰する可能性を秘めているのは確かでしょう。

ヤラクゼンによる翻訳


 

いかがでしたでしょうか。
グローバル化、と言いますか様々な技術の発展により間違いなく翻訳という仕事は変わってきていると思います。いい面もあれば悪い面もあるとのことでしたが、最近はこの悪い面について様々な工夫がされ始めているのではないかなと思います。
例えば、フリーランスと依頼者の間に立つことで信頼性を担保し、双方に利益をもたらすような企業が登場してきています。
こういった企業が提供するサービスをうまく利用し、最も効率の良い仕事の仕方を目指せれば良いですね。