八楽の森谷です。
イーコマースEXPOが終わって間もないわけですが、また展示会出展のご連絡です。
八楽は、6/10-12に幕張メッセで開催されるアプリジャパン2015に出展いたします!
このブログ内あるいはFacebookでまた情報発信していきます。
本日のテーマは「ローカライズとイディオム」です。
昨日とは打って変わり、すごく翻訳翻訳した内容です。タイトルが村上春樹さんの某小説みたいになっていますが、お時間あります時に是非どうぞ。
翻訳やローカリゼーションと原文と翻訳先言語のイディオムの問題、またその克服方法について
著者:Milan Petrovic
イディオムとは、ある文化に固有で、個々の語の意味とは異なる単語や語句、フレーズのこと。
1つ1つの単語の文字通りの意味とは異なった意味を持った、ある言語の特定の語句のことです。
それは書かれる文書に特定スタイルを加えることができ、言語の語彙や文化の豊かさを引き出すことができます。
意味を変えずに原文のトーンや雰囲気を保ったまま、イディオムをある言語から別の言語に翻訳するため、翻訳者はどのように上手く作業しているのでしょうか?
これは実際、世界中の翻訳者にとっての課題ですが、全く克服できない問題というわけではありません。
それはもちろん、翻訳者がまずイディオムを認識でき、その意味や(イディオムやそうでない表現が)使用される文脈を知っていることが前提です。これは、さほど容易ではない課題である場合があります。
翻訳者にとって幸運なことに、イディオムは通常、判別しやすい固定されたフレーズを含んでいます。
一方、容易でないことは、翻訳先言語 において置き換える同等のものを見つけることです。時にはそれが全く無い場合があります。
原文と翻訳先言語の (地理的または文化的な)差が大きいほど、翻訳者が翻訳先言語にその意味を移行させるのには多くの困難が伴います。
ここで、よい翻訳者かどうかがわかります 。
つまり良い翻訳者は翻訳元言語の文化的な背景についての並外れた知識を有していて、翻訳先言語の文脈にそれを適合させることができます。
しかし、翻訳者は意味の喪失が起こりえることを認識しなければなりません。
これは必ずしも翻訳者の能力が低いことや、その部分が見落とされたということを表すものではありません。
単純に、人や文化と全く同じように、言語は異なるものなのです。
しかし、それらのイディオムや表現に出会ったとき、あたかも最初からそれがなかったかのようにイディオムを無視するのは、最も許容できない態度です。
翻訳先言語の(必ずしもイディオムでなくても)他の単語を見つけたり、語順を変えたり、同意語を使用したり、意味を伝える表現を使用したりするよう努めなければなりません。
注意したいのは、翻訳をする時にまず初めにすべきことは意味を訳すことであり、その後でスタイルを訳すということです (スタイルは、翻訳文や翻訳者に、他の文・翻訳者と識別可能な特有のトーンを与えますが)。
しかし、これをやり過ぎてはいけません。最大限の結果を得るために、翻訳元言語 と翻訳先言語内で活用できる情報のバランスに気を配らなければなりません。
一方で、ローカリゼーションの手法というものもあります。
イディオムの翻訳とローカリゼーションの違いは、わずかであり、翻訳者はこれらの繊細なニュアンスに注意する必要があります。ローカリゼーションの手法には、単語や単語の組み合わせを、翻訳元言語から翻訳先言語の同等のものに適合させることが含まれます。
イディオムの場合ととても似ていると感じませんか?
実のところ答えは、イエスとノー両方です。
イディオムと同様に、ローカリゼーションには、全体的な文化的差異を考慮にいれることが含まれますが、よりビジネス的要素が強く、映画やソフトウェアが対象であったりします。
例えば、急速に拡大する企業が、他国や他大陸で自社の製品を宣伝し、販売しようとするとします。事業アイデア、メッセージ、マーケティング、PR等を翻訳先言語 や対象の国に適合させる必要が生じます。
これはただ単語や語順を変えるという、単なるイディオムの翻訳より少し進んだものです。この場合、文化的背景に注目するだけでなく、相手側の希望や製品への反応の仕方にも注目しなければなりません。
翻訳元言語や翻訳元の国と同じ内容を、そのまま単に翻訳先言語に翻訳しただけでは、混乱を招いたり、不正確なものとなったり、不快な印象を与えることさえもあります。
ローカリゼーションの最もシンプルな例は、通貨の違い、科学技術の利用度の違い、日付形式等です。
企業や製品のローカライズを上手く行えば、そのサービスの宣伝で成功を収めることになるでしょう。
ですから、ローカリゼーションやイディオムの翻訳は、単語毎に行われてもよいですし、翻訳先言語中の最も適したイディオムを見つけることによって行われてもよいのです。
これにより、原文のトーンや雰囲気を保ったまま、意味とスタイルを正確に伝えることが保証されるでしょう。
したがって、ローカリゼーションの手法には、その行為が行われる際の全体的な文化的背景を考慮する、より包括的なアプローチが含まれます。
いかがでしたでしょうか。
イディオムの翻訳とローカライズは本質的に似ている部分があるという内容でしたね。
どちらが難しいかは議論の分かれるところかと思いますが、いずれにせよこれらは機械翻訳が最も苦手とするところです。
いかに技術が発達してもプロの力が必要な分野と言えるでしょう。